憲法9条という「化け物」5 終

6.3分の2の壁

よって化け物を退治しようとするものに、この3分の2という壁が大きく立ちはだかり、その道のりは極めて厳しい。過去に安倍総理は、「国民の手に憲法改正を」といって、2/3を過半数に改めようと、96条の改正から始めようとしたが、そうそうに頓挫した。来年の通常国会は28日と報道されているが、この国会で発議することが最短の道だが、それを逃すと参議院に突入する。

反対する野党もメディアもその拠り所にしているのが民意だ。NHKが2018年4月13日に行った世論調査によると、憲法改正が必要(29%)、必要ない(27%)とほぼ拮抗している。これを見る限りでは国民が憲法改正を是非やってほしいという結果にはなっていない。

2020年までにはもう時間がない。そしてこの機会を逃せば、多分、今後半世紀以上は化け物が我が物顔で闊歩(かっぽ)することになるだろう。岸信介は「選挙でもって(改憲のための)3分の2の議席を取れるなんて考えていなかったですよ。そりゃ、取れないもの、実際」と述べているが、「選挙で国民に理解を求め国民を啓蒙するということは、もちろん考えていましたよ」とも言っている(1)。安倍総理は世論を味方につけて化け物を退治するのにどんな手を打ってくるのか。今夏に衆参同時選挙に出て、民意を問いそれを味方に一気に化け物を追い込むのか。退治への道は果てしなく長い。

(終り)

(1)「岸信介証言禄」 原彬久氏著 (毎日新聞社)より引用しました。

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