修繕積立金

マンションは定期的にメンテナンスをしなければならないのですが、今、様々な理由でその資金である「修繕積立金」が集められなくなっています。集められなくなっている理由は色々です。

1.所有者の高齢化

マンションの持ち主が高齢化しマンションの管理をしなくなった、死亡したがその他借金があったため遺族は遺産相続を放棄した。また、持ち主が海外に住んでいるため不払いの催促ができない。いずれもマンションの所有者が宙に浮いている形になっています。

2.住民や所有者の反対

さらに、住民または所有者が修繕積立金の値上げに賛成しない。修繕積立金は段階的に値上げしていく形を取りますが、途中で値上げする場合は賛同が得られない。これはマンション特有の事情です。マンションの所有者がすべて居住者とイコールならばまだ賛同は得やすいのですが、マンションを貸している所有者は、途中で手放そうと考えている場合も多いからです。この場合、修繕積立金が値上げされれば、即所有者の利回りに影響してくる。特にローンを返済している所有者は月1万円以下の利益である場合が多い。この状態で修繕積立金を値上げされれば、利回りは1%以上減ってしまいます。さらに数千円の利益で回している場合、赤字になってしまうケースもでてきます。

段階的に値上げせず、最初から高く設定すれば良いと思うかもしれませんが、そうはいかないのが実態です。新築で売り出す場合、購入者に対しできるだけ負担が少ない形で売り出したいからです。修繕積立金が月々10000円と、6000円では購買意欲が全く違ってくるからです。

以前書いたブログでも修繕積立金の重要性の話しをしましたが、これから買おうとするマンションがこういったケースに陥らないためには、修繕積立金のチェックが重要です。修繕積立金の月額はいくらか、メンテナンスの時期はいつか、今積み立てられている修繕積立金がいくらか、その額で足りるか等は調べておく必要があります。

マンションは戸建にない利便性もありますが、最大の欠点は自分の意思だけでは決められないとう点です。修繕積立金にしても自分が増やさなければならない(または減らしたい)と思っていても、所有者の賛同が得られなければできません。

一番極端な例を出すと、マンションの建て替えです。ご承知のとおり建て替えには住人の4/5の賛成が必要ですが、はっきり言ってこれは不可能な数字です。建て替える場合、当然修繕積立金では全く足りません。ワンルームマンションでも1人1-2千万円の資金が必要になると言われています。ファミリー向けマンションなら数千万円。それを住人の4/5の人が建て替えの時点で持っていると考えられません。今まで全国でマンションの建て替えが行われたケースは200件ほどと言われていますが、その多くは住人が資金を出さなくて住むケースだけです。デベロッパーが資金を肩代わりするか、建て替えた場合、戸数が倍近く増えるケースです。戸数が増えればそれを売った資金で建て替えができるからです。

こういったケースはレアだと思います。よほど立地条件が良くなければデベロッパーは資金を提供しないだろうし、また今あるマンションの容積率が極端に増えないと、今ある戸数が倍に増えることもあり得ないからです。中央区のケースのように、これからは増えすぎたマンションを絞る方向で容積率は逆に減らされる方向になると思います。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です