相続税対策で不動産が有利な理由

4年前の平成27年1月から相続税の基礎控除額が縮小されたことはご存知かと思います。今まで、定額分5000万円、法定相続人1人あたり1000万円だった基礎控除額が、それぞれ3000万円、600万円に縮小されました。たとえば妻と子供2人が相続する場合、相続税評価額は8000万円から4800万円になったわけです。減った割合は40%です。

しかも相続税の納税期限は被相続人が亡くなった日からたったの10ヶ月です。しかも現金一括納付が原則です。現金で持っている人はそう多くはないでしょう。そうなると換金性のある資産を持っておく必要があります。不動産を持っている場合、その価値は立地で決まると前にも述べましたが、不動産を売る場合も当然立地がものを言います。

どうしても納税で現金がなく資産を売らなければならない場合、地方に不動産を持っていてもなかなか希望額で買い手はみつかりません。都内23区、特に山手線円内であれば問題なく買い手は見つかります。

実はそれ以前に、不動産(マンション)は威力を発揮します。当たり前ですが、現金8000万円を持っていたら8000万円が対象になります。妻と子供2人であれば、8000万円-基礎控除4800万円=3200万円が相続税評価額になります。しかし、不動産の場合はそうではありません。時価で決まるわけではないからです。土地は、路線価で判断されます。路線価は国土交通省が毎年1月1日に発表する「公示価格」の8割程度です。公示価格自体が時価の9割程度だと言われていますので、路線価は時価に対して7割程度です。建物の場合も同様で、時価ではなく市町村が評価する固定資産税評価額で決まります。固定資産評価額は時価に対して6-7割程度です。

さらに不動産を貸している場合は土地、建物両方から借地権割合と借家権割合が加味されます。人に貸し出すと借主に、借地権、借家権が発生しその分は評価額から控除されます。これにより時価の実質3割程度まで相続税評価額が圧縮されることなります。

例えば、中央区にある2000万円のマンションは、相続税評価額は500万円程度であり、時価の25%となります。これを先の8000万円の資産を相続した妻と子供2人の例にたとえると、8000万円*1/4=2000万円となり、基礎控除の範囲内に収まってしまいます。つまり相続税は一銭もかからないことになります。

もちろん、評価額が500万円だからと言って、500万円でしか売れないということではありません。時価はあくまで2000万円のままですので、その価格で売りに出せば買い手がつきます。




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