不動産の二極化

令和元年4月26日の日経新聞に、全国の空き家率の報道が出ました。内容は全国の空き家率は13.6%で過去最高(2018年10月時点)特に地方を中心に人口減少などで空き家が増えていて、戸数も最多の846万戸になった。ということです。

正直、これから人口が減る、高齢化が進んでいくのでこの数字はどんどん大きくなっていくのだろうと思います。2030年頃には2100万戸が空き家になり、空き家率は30%を超えるのではないかとも言われ、実に1/3が空き家になってしまう状況です。

空き家というとこれまでは地方の過疎化した地域に起こってきた現象だと捉えがちですが、これからはそうとも言えないようです。例えば、今東京のベッドタウンと言われてきた、多摩や八王子、川越、柏、厚木などの一戸建ても空いていくことになるのではないでしょうか。団塊の世代が引退した時にその子どもがその家を引き継ぐことは考えにくいのです。たとえば、今まで家族4人、都心まで1時間弱(都心から40キロ圏内)で通勤していた人の子供が、独立後はもっと都心に近くて利便性のよいマンションに住むでしょう。今の日本の出生率は1.43。全ての家族が子どもを産むと仮定した場合でも、2家族のうち1家族は1人っ子です。今親が住んでいる4LDKの広い一戸建ては必要なくなるし、ましてや都心から離れている場所ならなおさらです。

よってこれからは、山梨、和歌山、長野、徳島といった空き家率の高い田舎だけではなく、普通に都心から1時間圏内で、これまで普通に通勤圏内であったベッドタウンもゴーストタウン化していく可能性があります。家を買った時は子どもが住むので、または住まないとしても不動産として価値があるだろうからと高いローンで買った資産が資産でなくなってしまうということです。

一方で都心はどうかということですが、都心はこれからも需要があり続けると思います。もちろん、それなりに立地のよい場所であるという条件付きではありますが。山手線沿線内、または西は高円寺、中野、吉祥寺、南は川崎、横浜エリア、南は錦糸町、北は北千住等あたりまでは需要は減らず、価値がおちにくいのではないかと思います。そういう意味では今後不動産は都心に人が集まり、地方(都心から40キロ圏内含む)は空き家という2極化が進むと考えられます。

つまり、ベッドタウンや地方で育った子どもが東京にでて、都心から近いところにマンションを買って生活する一方、子どもが出ていってしまった地方や都心通勤圏内であった東京のベッドタウンも廃墟化していき、需要はないので売ることも貸すこともできません。持っているだけ負債をかかえている状態になっていくのです。

よく、引退し子どもが独立したら都心の2LDKのマンションに夫婦で住むべきというような話しを言いますが、これは今後の空き家のことも考えて正しい選択だと思います。




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